私たち丸重製紙企業組合では、
様々な技術を活用して
多種多様な和紙を製造しております。
丸重製紙の一番の特徴と言っても過言でない技法に「透かし」があります。「透かし」とは、紙を抄く網(シリンダー)に型を付けて抄く事により、型にあたる部分が薄くなり透かし模様となる抄紙技術です。
丸重製紙の「透かし」の特徴は、以下の2つが挙げられます。
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1.「透かし型」の内製化
通常は「透かし型(シリンダー)」の製作は外注する事が多いですが、丸重製紙では、「透かし型」を内製化しております。これにより、設備投資コストが抑えられ、さらには様々なデザインの透かし和紙を自由に製造にする事ができます。
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2.抄き合わせ
丸重製紙の抄紙機は2層抄き(2枚の紙の抄き合わせ)が可能です。これにより、通常は“線”でしか表現できない透かしが、丸重製紙では“面”で表現する事が可能です。“面”で表現する透かしでは、デザインの自由度が更に増します。
落水とは、網で原料を抄き上げた直後に、上からシャワーを当てて水滴模様を付ける抄紙技術です。丸重製紙では、懸垂式短網で和紙を抄く際にシャワーをうつ事によって落水和紙を製造する事ができます。
抄き込みとは、和紙に色んな素材を抄き込む抄紙技術です。
丸重製紙では例えばこんな素材が抄き込み和紙の製造が可能です。
例)レーヨン・紙(小さく切ったもの)・糸・毛・鳥の羽・金箔・お茶の粉・おが粉・炭素・搾りかす・粉体のもの など
丸重製紙の2台の抄紙機はいずれも2層抄きが可能です(2号機は懸垂式短網と円網のコンビネーション、3号機は円網と円網のコンビネーション)。
当然、同じ原料の2層抄きは可能ですが、違う原料の2層抄きも可能です。つまり、表と裏が違う素材の和紙が製造可能です。
さらに、この抄き合わせ技法により、透かし和紙のデザインにも幅が広がります。
丸重製紙では、最小ロット50㎏より和紙の製造が可能です(原料によって、50㎏~、80㎏~、100㎏~、150㎏~が最小ロットとなる場合があります)。つまり、パルパーやビーターの1バッチ分が最小ロットとなります。
機械抄きメーカーでこれほど小ロット製造の対応できるところは他にはほとんどありません。小ロットのオーダーだけでなく、テスト抄紙にも最適です。
- 小ロット製造の目安:
- 例)原料100㎏、厚さ50g/㎡(コピー用紙くらいの厚さ)で製造した場合
⇒菊判(939㎜×636㎜)約3,000枚分、A4(210㎜×297㎜)約25,000枚分
丸重製紙では、靭皮繊維からパルプまで様々な原料で和紙の抄紙が可能です。
靭皮繊維/楮・雁皮・三椏・サラゴ(フィリピン雁皮) など
パルプ/木材パルプ(N-BKP・L-BKP)・麻パルプ・竹パルプ・藁パルプ・コットンパルプ・無機パルプ など
その他/麻(マニラ麻)・レーヨン・カーボン・炭素・その他天然原料・化学原料 など
その他、こんな原料で和紙が抄けないか? というご相談も承ります。